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宇都宮餃子の話

私にとって一番最初の餃子の思い出は、今から40年以上前、映画好きの伯父と一緒に行った『みんみん』です。

小学生の私は、2人前をダブル、3人前をトリプルと注文する伯父が、大人の世界を感じさせかっこよく見えたことが思い出されます。餃子だけを出す店のスタイルも自分がそれまでに経験したことのないもので、そのシンプルさが専門店の貫禄を感じさせました。そんな場所で食べた餃子はとても美味しく、少し背伸びがしたかった私はタレの小皿に初めてラー油を入れ、それを見た伯父は「大丈夫か?」と言いながら笑っていました。

月日は流れ、気付けば宇都宮の名物が餃子になり、駅前には餃子店が乱立し、宇都宮にとって餃子はなくてはならないものになりました。みんみん本店の行列も見慣れた光景です。

あれからいろいろな餃子を食べてきましたが、今でも餃子を食べるたびにあの日のラー油の辛さと伯父の笑顔を思い出します。
ちなみに伯父は死んでません。先日、餃子食べに行かない?ときくと「肉がいい」と言っていました。

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