髪の分野において、以前は男性は理髪店、女性は美容室、のように専門性が分かれていました。
しかし、1970年代の後半から、美容室では男性の来店も増え始めます。
大きな理由としては3つあります。
1・海外から発信されてくる流行に対し、国内における当時の"理容"の技術では対応しきれなかった。
2・女性のヘアスタイルに"刈り上げ"というデザインが普及する事で、美容室においても髪を短く切る技術が普及した。
3・男性の美容師の増加。
以上の3つの理由により、男性のニーズに美容師が対応出来るようになったことが、男性客が美容室に来店するようになったと考えられます。
当店の男性客の比率は約3割です。
一般的な美容室の中では、男性の比率はやや多めだと思います。
私が1988年に入社した美容室はオーナーも含め男性美容師が多く、他店に比べると男性客が多い店舗でした。
修行中は友達も含めたくさんの男性のカットモデルをカットしました。
その当時流行っていたのが今では定番となったツーブロックスタイルです。
今のツーブロックと大きく違う点は、センターパート(真ん中分け)で、両サイドを後ろに流し、後頭部の中心あたりでアヒルの尻尾のように跳ねを作る"ダックテール"というスタイルがツーブロックの主流でした。
今思えば、かなり重量感のある重たい印象のヘアスタイルでしたね。
日頃のサロンワークの中で、男性のお客様との会話の中で特に盛り上がるのは、子供の頃の遊びや、好きだったものの話です。
同性である事も含め、共感出来る部分がとても多いです。つい時間を忘れて話し込んでしまうこともよくあります。