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自閉症と全速力

  

ここ数日(※2020年1月頃)、自閉症の息子は、学校でマラソンを走っています。なぜ走るのかを上手く理解できていない可能性が高いですが、それでも今年は昨年よりもしっかりと走れるようになっているそうです。

   春に行われる運動会でも、毎年全員参加のリレーを走るのですが、ここ数年は歩かずになんとか走ってバトンを渡せています。中学生の頃に比べると目覚ましい進歩です。

 

   きっと息子には、勝ち負けや、競争という概念そのものが無いのだと思います。

「言われたことはやるけど、それって何の意味が?」

と、思っているかどうかはわかりませんが、ちょっと面倒くさそうに走っている息子を見ると、そんな風に考えているのかなぁ、と想像したりしています。

 

   少し前の事ですが、息子と公園を走ってみた事があります。

   その日の息子はとても機嫌がよく、にこにこ笑いながら併走してくれました。

   ふと、息子が本気を出したらどのくらいのスピードで走れるのだろうと思い、少しスピードを上げてみると、息子は余裕でついて来ます。

   驚いた私はさらにスピードを上げて、完全に本気の全速力で走ってみました。すると息子は、全速力の私の隣を、ゲラゲラと笑いなが併走してました。

   

   潜在能力は凄いんですよ。きっと。

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