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完全体験型!映画『1917 命をかけた伝令』感想

  

   

   本年度アカデミー賞3部門受賞、驚愕の全編ワンカット映像による緊迫の映像体験と言われている『1917  命をかけた伝令』を鑑賞してきました。

~あらすじ~

"   第一次世界大戦真っ只中の1917のある朝、若きイギリス兵士スコフィールドとブレイクにひとつの重要な任務が命じられる。それは一触即発の最前線にいる1600人の味方に、明朝までに作戦中止の命令を届けること。

   この伝令が間に合わなければ味方兵士全員が命を落とし、イギリスは戦いに敗北することになる。

   刻々とタイムリミットが迫る中、2人の危険かつ困難なミッションが始まる"

   鑑賞中、まさに最初から最後まで実際に戦場にいるような体験でした!というか、私が伝令を伝えるために最前線へ行ってきました(混乱中)

 

   冗談はさておき、私がこの作品で最も注目し、共感出来た部分は、作中に描かれる主人公の心の動きです。

   この作品は映像の凄さで話題を集めていますが、私は、過酷な状況の中で人間の感情が変化する様子をしっかりと描いている作品だと思いました。

 

    私達は1日の生活の中で、常に感情を変化させています。

   朝は不機嫌でも昼には笑い、夜には泣いてる、というような、目まぐるしく変化する感情や自我とともに生きています。

   

   作中の主人公も、刻々と、しかも容赦なく変化する状況の中で、それまでの感情や考え方、自身が受けた任務に対する意識までも変化していきます。

   これらの心の起伏や表情を捉えるために、常に画面の中心に主人公を置くワンカットの手法は最適だったと思います。

   常に主人公が画面の中心にいることで、リアルタイムで変化する表情や心の移り変わりがよくわかり、観る側はさらに感情移入できる仕組みになっていると思います。

 

    もちろん計算されたカメラワークや緻密に再現された戦場の映像も本作の魅力です。

   足音や息遣いまで本当に自分がその場所にいるような映像体験ができます。

   その中で、さらに主人公の心の動きに共感を覚え、感情を揺さぶられるような体験をする本作は、完全体験型映画作品としてとても楽しめるものでした。

   

映画の中へ入り込み、主人公と一緒に伝令を受け最前線へ向かってみてはいかがでしょうか。健闘を祈ります!

 

監督:サム・メンデス『1917  命をかけた伝令』2020

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