息子の通う学校には定期的に発行される広報誌があります。
先日、依頼を受けこんな文章を書きました。
『酸っぱいレモン?』
「ディス・イズ・アス」という海外ドラマの劇中にこんな台詞があります。
「年老いた時、人生が差し出した酸っぱいレモンをレモネードに変えた経験が誇りになる。」
十五年前、息子は自閉症と診断されました。
当時は気付きませんでしたが、息子は沢山の砂糖を抱えて生まれてきてくれました。
それでも足りない分は先生、クラスのお友達、関わって下さる全ての方達が分けてくれています。
人生が差し出した酸っぱいレモンはなんとかなりそうです。
この記事が広報誌に掲載された数日後、記事を読まれたという警備員さんに、レモンの苗木をいただきました。
苗木はすくすくと大きくなり、頂いたときの倍くらいの大きさになりましたが、それでもまだ、この苗木からレモンが実るなんて想像ができません。
今思えば、息子の成長も最初から想像はできませんでした。しかし、実った努力は数えきれません。
息子の成長も、レモンの成長も、楽しみながら見守りたいと思います。